2022年度より,「子ども向け学習事業」として毎年夏休みに開催している火山教室(旧:岩石教室)も今回で第5回目となりました.
毎年講師を務めてくださる北海道教育大学旭川校 火山岩石学研究室の佐藤鋭一教授や,佐藤先生の研究室の学生さんのご協力のもと,今年は8月6日(日)に美瑛町役場3階(第1・2会議室)にて開催しました.
参加者は28名(保護者12名含む)と,今回も多くの方々にご参加いただきました.
今回は「水蒸気噴火編」ということで,水蒸気噴火の再現実験を行いました.
まず初めに,佐藤先生より十勝岳と活火山についての講話を聞いてしっかりと学んだ後,

①山を班で1つつくる


②山に名前をつける
③実験装置を組み立てる



④クエン酸と重曹を1:1の割合で投入し,蓋をする

⑤山が噴火したと想定して,様々な降下物を山に降らせる(きな粉やザラメなど)



⑥水をクエン酸と重曹に加えて,水蒸気噴火!


という流れで実験を行いました.
実験装置の一部は予めこちらで作製しましたが,基本的な組み立ては,班で協力してお手本をよく観察して自分たちで作り上げてもらいました.
全員がしっかりと観察・協力して組み立てたため,どの班も正しく装置を完成させることができました.
しかし...いざ実験を各班ごとに順番に開始すると,最初の2火山は不発に終わり,「噴火なし」の結果に.
その後続けて3班目の実験をしたところ,なんと大成功!「水蒸気噴火」が発生しました!

https://youtube.com/shorts/8PTYYmL1n4w?feature=share
最初の2回は不発に終わったこともあり,いざ実験が成功すると,参加者の方々から感嘆の声が上がりました.予想を超える大爆発だったようです!
その後続けて6回,実験を行いましたが全て「水蒸気噴火」を起こし,実験は成功しました.
最初の2火山が不発に終わってしまった要因は,装置の接続部分からガスが漏れたことによるものだと考えられます.
次回以降は,接続部分の強化と,山の中へ装置を入れる際に接続部分に力がかかってしまわないよう工夫する必要があると感じました.
今回の参加者の中には,これまでの火山教室にも参加してくださった常連さんの姿も複数見られました.
子どもたちが目を輝かせながら地球科学を学ぶ姿に,スタッフ一同,嬉しい気持ちでいっぱいになりました.今回の火山教室が,楽しみながら郷土や火山・地球科学について学びを深める機会となっていれば幸いです.
「水蒸気噴火」と聞くと,「マグマ」という言葉がついていないことから,あまり激しくない噴火をイメージする方もいるかもしれません.しかし,水蒸気噴火も時に非常に爆発的な現象となります.今回の実験を通して,その爆発の勢いや特徴を体感していただけたのではないかと思います.
さて,来年はどんな実験をしようか,それとも少し趣旨を変えてみようか....現在,佐藤先生と一緒に作戦会議中です!
次回の火山教室もぜひ楽しみにしていてください.
また,参加者の皆さまからお寄せいただいた佐藤先生への質問については,近日中にHPにて回答を掲載する予定です.
十勝岳ジオパークでは,これからも子どもたちの「なぜ?」「知りたい」「やってみたい」を大切に,身近な地域から地球の仕組みや面白さを発見できる機会を継続してつくっていきたいと考えています.
今後の十勝岳ジオパークの活動にも,ぜひご期待ください!
専門員 富島千晴