火山学会の会員を対象とした『ジオツアー』が十勝岳を会場に開催されることから、2011年秋の火山学会で十勝岳の巡検に参加された会員に再度会えるのを楽しみに参加しました。
ツアーは、ジオパークガイドの2名と専門員、事務局が同行し、「再生コース」をガイドしました。
ガイドと参加者
十勝岳ジオパークは、地球を感じる場所ということで、大正噴火の泥流流下で森林の生態系が破壊され、現在、森が再生されていることを提言しました。
昭和60年(1985年)に自衛隊ヘリに搭乗、空中撮影で望見し気付いたことをきっかけとして、以後、対比するために映像資料を収集し、本コースの案内に役立てています。
空撮再生(ツアーヒント)
コース途上では、三段山の原生林において、参加者に『アカエゾマツ』『トドマツ』『ダケカンバ』の樹種の違いを案内しました。
トドマツを体感
アカエゾマツの体感
コース途上の特異地形、『ナマコ尾根溶岩』『中央火口丘溶岩』のポイントを通過した際、他ガイドの説明を受け、氷河期の生き残り『ナキウサギ』の生息地となっていることを知りました。
当日は天候に恵まれました。もっと地球を感じられる、泥流からの再生地と3300年前の十勝岳の火砕流噴火で生じたと思われる炭化木(化石木とも言われる)を見ていただきたかったですが、またの機会に訪ねていただきたいです。
この度、参加いただいた皆様、遠い所へ来ていただきありがとうございました。
執筆:ジオガイド 三原康敬